ただの英語のシャワーではダメ〜Inputの質のはなし〜
よく英語をシャワーのように浴びることが英語の上達の近道みたいな話を聞きます。
確かに、留学に行くのであれば、起きている時間英語をシャワーのように浴びて、
Inputの量が急上昇して、リスニング力が伸びることもあります。
でも、今回は量ではなく質に注目してみたいと思います。
では、日本にいながら英語を学習するとしたら、どのようなInputが好ましいのでしょうか?
・洋画
・洋楽
・洋書
・ CNN, BBC, といった海外の国営放送
・教材のCD
実はどれも正解であって、正解ではない・・・
どういうことかというと、3のポイントに絞って説明したいと思います!
①「理解可能なInput」(Comprehensible input)
最初にして最も大切な点は、そのInputが学習者にとって分かるものか否かということです。
つまり、意味が全然わからない洋画を毎日観ても、英語力は伸びないということです。
そして、さらに理想をいうと、
②自分の現状のレベルよりちょこっと上のレベルのInput
が最も効果的です。簡単すぎても、難しすぎてもダメで、自分のレベルよりちょっと上っていうのがミソです。
おおよその内容はわかるけど、ちょっとわからない語彙や表現が入っているレベル。
ということは、学習者は自分のレベルを客観的に理解していないと、自分にとって適切な教材は選べないということになります。場合によっては、中学レベルまで落とさないといけないかもしれません。
指導者側の視点でいうと、教師は教えている生徒たちのレベルを適正に判断し、それぞれのレベルにあった教材を与えることが最も効果的ということです。大人数学級では、これは非常に難しいのです・・・だって、みんなレベルが違うから。この解決アイディアは、また取り上げますね。(みなさんのアイディアも聞きたいです!)
③そのInputに内容は伴っているか?
ここでもう一つ質問。
教科書はInputになるか?
もちろんなる場合もあるし、先生の教え方や教材次第では、残念ながらならない場合もあります。
例えば、教科書に入っている長文読解。中には、物語もあれば、説明文もあると思います。
長文には、文脈があり、物語であれば人物関係があったり、時代背景や情景の描写などもあります。
ノンフィクションの読み物にも、時代背景や歴史があります。
これらに共通している、文脈があったり、内容の前後関係があったり、そもそも内容が伴っていることは、
実はInputとしてとても大事な要素なのです。
なぜならば、使われている語彙や表現がどのような文脈の時に使えるものかということが記憶に残るからです。
しかし、もし教科書に、This is a pen. Is this a pen? のような文だけがあったとしたら、
ここに文脈や人間関係がないため、どのような場合に使う表現がわからず、結局使えないままとなってしまいます。
まとめると、効果的なInputを質の点からいうと、
①理解可能であること
②自分のレベルよりちょこっと上であること
③内容が伴っていること
さらに私が思う大事なポイントは、「自分の興味がある分野」のInputがさらに効果があると思います。
スポーツ、アート、料理、科学、などテーマななんでもいいと思います。
私に関して言えば、「教育」に最も関心があるので、
暇さえあれば「教育」関連の動画を見たりや記事を英語で読んでいます。
興味があるので、全く苦になりません。そして、わからないところがあると知りたいから自然と調べます。
これが継続にも繋がっていると思います。
最後に、中級~上級者におすすめの動画サイトを紹介します!
TED (Technology Entertain Design)
ご存知の方も多いと思いますが、見たことない方がいたら、ぜひ見てみてください!
「TED 初心者」とキーワード検索すると、たくさんの方のお勧めプレゼンテーションがでてくるので、
選んで見るといいと思います。極上のプレゼンテーションに出会えます。
英語学習(主にリスニング)としては、1つのプレゼンテーションを何度も見ることをお勧めします。
- 日本語字幕を付けてみる(内容理解)
- 英語字幕を付けてみる(知らない単語・わからない表現をチェック)*何回か行う、必要であれば日本語字幕に戻して確認する
- 字幕なしで見る(最初と比べてどれくらい聞き取れているか確認)
私はこれを移動中とか、夜寝る前とか、おやすみの日とかにやります。
なんといっても内容が素晴らしいので、まったく飽きず、たくさんの刺激を受けています。
是非試してみてください!